マンガ大賞2020が発表された。
気まぐれ企画として、マンガ大賞2020のタイトルを品評してみよう。基本的に内容を知らないからでもあるが、良い創作物には良い名前が付けられるものである。タイトルから、作者のセンスを垣間見ることができるはずだ。


マンガ大賞2019では、アニメ『彼方のアストラ』(2019年夏クール)の原作が大賞となった。



ちなみに、この『彼方のアストラ』はタイトルとしても個人的に評価が高い。
以前にも語ったように、「【漢字】の【カタカナ】」や「【カタカナ】の【漢字】」は、厨二感を演出する定型である。

それでは、マンガ大賞2020上位入賞作品のタイトルを品評していこう。

12位『あした死ぬには、』 (雁須磨子)
いきなり素晴らしいタイトルではないか。
中途半端に区切ることにより見た者の興味を惹く。もはや句点「。」で終わるタイトルも一般化したが、読点「、」で終わるタイトルはまだ珍しい。

11位『僕の心のヤバイやつ』 (桜井のりお)
ラノベのようなチープさを感じなくもないが、割と好き。
はたして「ヤバイやつ」の正体は何なのか。

10位『違国日記』 (ヤマシタトモコ) 
「建国日記」かと思いきや「違国日記」。
「異国」としない点はセンスを感じるが、いかんせん空見されそう。

9位『まくむすび』 (保谷伸)
意味不明系タイトル。アニメ化しそう(テキトー)。

8位『チェンソーマン』 (藤本タツキ)
週刊少年ジャンプの注目株。評判だが内容は知らん。
タイトルだけで言えば、B級ホラー映画のレベルなのでセンスは感じられない。

7位『夢中さ、きみに。』 (和山やま)
主語のない倒置。技巧的だが何となく惹かれない。

6位『ミステリと言う勿れ』 (田村由美)
これは好き。タイトルからコンテンツの想像が広がる。
「ミステリ」でないのなら「オカルト」なのか。結局「ミステリ」なのだろうか。
「ミステリー」でなく「ミステリ」とする点も味噌。

5位『水は海に向かって流れる』 (田島列島)
これまた好き。
当然の自然現象がいかにしてタイトル回収されるのか。綺麗なタイトル回収をしたときには、読者の心をぐっと掴むだろう。

4位『波よ聞いてくれ』 (沙村広明)
可もなく不可もない。

3位『スキップとローファー』 (高松美咲)
タイトルからは惹かれない。これもどうタイトルを回収するかで化けるだろう。

2位『SPY×FAMILY』 (遠藤達哉)
可もなく不可もない。

1位『ブルーピリオド』 (山口つばさ)
マンガ大賞2020の大賞というだけのことはあり、なかなかどうして厨二心をくすぐるではないか。
しかしながら、厨二病の権化であるこの堕天使エヌであれば、『蒼のピリオド』『蒼きピリオド』『群青のピリオド』あたりにしただろう。この方が厨二感が高まるから。
とは言え、名は体を表すものであり、『ブルーピリオド』でなければ作品を綺麗に表現することができない可能性は大いにあるだろう。
とにもかくにも、山口つばさ先生、大賞おめでとう。

以上、マンガ大賞2020上位入賞作品のタイトルを品評した。



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